3DSLL 特殊コントローラー
今回は特殊コントローラーの製作依頼です。
今回はHPを見て来られたからの依頼で、手が使えないので手を使わずに3DSをコントロール出来るものを作れませんか?との事でした。
どの位動かす事が出来て、どの位の移動出来る等を考慮し、考えながらの手探りでの作業でした。
色々のなページを読み漁り、イメージ的に顎でアナログ操作し口でボタンを押す。
これだけからのスタートです。
まずはアナログ部分
顎を乗せるためにアナログスティックの操作レバーを大きくしてやります。
MDFから削りだしをして真ん中辺りが少しヘコむように整形してみました。
平だと滑って操作出来そうにありません。
真ん中に穴を開けアナログのスティック部分を埋め込みます。
でっかいアナログスティックの完成です。
これを、そのままMDFボードに付けてしまうと3DSの画面が見難いので操作レバー関係は高さを持たせることにしました。
どのくらいなら、邪魔にならないか?重さは?固定方法は?色々難題続きです。
アナログの配線も作り変えるので根元を分解し配線し直しました。
取り敢えず作ってみないと分からないので適当に一つ組んでみました。
15cmぐらい嵩上げしてアナログを設置できるようにMDFで箱を組んでその中にアナログを仕込む形にしてみました。
表面はMDF同士だと擦れてガタが出そうだったのと、滑りやすくするために、トップカバーをアクリルの板で作ってみました。
十字キー ABXYボタン セレクト スタート HOME 電源などはいつものタクトスイッチを使用しました。
アルプス電気
RSオンライン:タクトスイッチ
口で操作をするためにスイッチ部分を長くしてみました。
動かすストロークは大きくなりますが、大きく動かして動作させるのと、出来るだけ力を使わずに動かす為にこの様にしてみました。
ボールペンの筒の部分を使って作ってみました。
ある程度強度が無いと曲がってしまうのと、口で咥えるために太さの確保です。
中が空洞なので別のアクリル棒を加工し差し込んで、押し込みも出来るように考えてみました。
先端が細いので口や顎で押すにしても痛いので後に他の物に変更しました。
固定位置を考え向きを調整します。
顎をのせて口で操作しつつ3DS画面が見える位置・・・など考えつつ仮設置です。
顎の位置が基準で、ほとんど動かす事なく十字キーとボタンを触れる位置と言うことでこの位置にしてみました。
手前に見える下から出ている棒はSELECT HOME START(押し込みで電源)にしてみました。
操作レバーのパイプもアクリルパイプに変え、先端は角落としをし丸く整えてホットボンドを固めた物にしてみました。(触っても痛くないようにする為)
操作レバー関係は大体このような形で決定です。
次に本体の加工ですが、これを作っているとき(依頼が2012.6月終わり)には3DSLLはまだ発売されていませんでした。
3DSも固定して操作すると考えていたので、画面が大きい方が良いのでは?と思い依頼主に確認してOKが出たので発売後加工となりました。
この時点では繋げれるかも分かりませんでした。
3DSLL買ってきたので作業再開です。
買ってきて電源も入れないまま分解してみました。(まぁ何時もの事です。)
分解方法は別記事です
基板だけにして取り出すボタンを探していきます。
いつもの如く乗っ取り方法なのでGNDとボタンさえ分かれば出来そうです。
十字キーとボタン(ABXY)は表面がシールになっていてました。
シール側に導通する金属部分が付いている感じですね。
探すのに邪魔なので一度取ります。
丸の縁があって中の金属部分と繋がるとボタンが押された事になるみたいです。
周りの縁が各ボタンで真ん中がGNDになっていました。
取り出し箇所全体図
①アナログ L
アナログの1はGNDです。
1:GND
2:TP69
3:C103
4:TP68
②十字キー
上:TP85
下:TP91
左:TP87
右:TP90
③ABXY R
A:TP89
B:TP92
X:TP86
Y:TP88
R:TP82
④SELECT HOME START
SELECT:TP81
HOME:TP55
START:TP80
⑤電源
電源:TP52
GNDは取りやすいDSカードスロットの取り付け部分から取っています。
小さいコネクターではなく大きめの物を使い脱着し易くしています。
在庫で持っていた物なので品番が解りませんが、20極の物を使い本体内部の配線はUEW0.08mを使いました。
コネクターの固定はホットボンドです。
配線を繋げて動作確認します。
適当にゲームを起動して思ったように動けばOKでしょう。
ケースや裏のカバーに穴を開けコネクターを出してみました。
一度向きを決めてしまえば変える事は無いと思いますが、念のために外部コントローラーの裏にボタンの入れ替えが出来るようにコネクターを付けてみました。
アナログの入れ替えは台を止めているネジを取り90°回して固定し直しで位置を変えます。
アゴを載せる部分には滑り止めを付けてみました。